※ 中国創作料理D その22

3月までは良かったです。

激しく怒られても、まだまだ理解できる気持ちでいたし、

前向きに考え行動できたし、眠りもそんなに引きずる事はなかった。

今と昔を比べて、昔はもっと厳しかったんだろうなと、

こういう修業があってこその、料理人なんだろうなと、

そう思ってやっていました。

が、4月の半ば辺りから、少しずつ状況が変わっていくのです。

この店、と言うかこの会社は、社員の福利厚生が割とあって、

この4月に社員1人につき、5日間の有給休暇を寄与している。

そして6月には、2泊3日の社員旅行が設けられているのである。

はたから見てこういうシステムは、非常に素晴らしい事なんだが、

これのしわ寄せをモロに受けるバイトにとっては、正直嬉しくない。

ましてや人手が足りない、

と言うよりこの頃もまだ、よくわかっていない自分にとっては、

その分のカバーをやらなきゃならない事になる。

例えば具体的に言って、

料理長やF川氏のやってた事を、自分ができるだろう部分として、

自ずとやらなきゃいけないし、要するに3人から2人体制って事だ。

昼も夜も2人体制。一応Мさんが来るから夜は良いんだけど、

もちろん料理ができない自分は、

その料理の食材をつまんで、準備しないといけない訳で、

それを覚える事に、この頃は必死になっていたのです。

このメニューにはこれ、このコースにはアレがいる。

コースと一般のメニューの違いが量と個数、

そしてアレがなくてアレが入るとか、

コースによって提出する器も違って、もう本当にややこしい。